おしか助産院なりの安全

またまた久しぶりの更新です。

今回はおしか助産院なりの安全についてです。

以前にも書いているので目新しいことではないのですが、医療連携についてお話します。

先日とあるYouTubeをみていたら、無介助分娩をするご夫婦がお話していました。奥様はアメリカで無介助分娩について学び、資格?を持っているそうです。ご自身だけでなく他のご家族(同じ考えのお仲間)の分娩をも扱っているそうです。

日本の法律では、分娩を取り扱う助産師という資格は看護師免許を持ちなおかつ進学して助産師の免許を持ちます。海外では、助産技術だけを持つ資格の取得もあるそうです。

長く助産師をしていて思うことは、確かに看護師として身に着けたものがすべて助産師に必要かと言われればそうでもないと思います。しかし、大切な基礎知識や応用力を看護学生の時に学んだからこそ今があります。そんなものなくてもお産はできます。しかし「お産ができる」それだけです。経験上~だと思う・・・なんてので産科だけでなく産科以外の病変を見逃すことは本来避けたいのです。看護師として学んだ膨大な疾患の可能性を考え、医療に繋げることができるのが日本の助産師の資格なのだと思います。そうして、助産師として初めて分娩に関われるのです。

ただ、私は医師に比べれば産科以外の疾患への理解度は低いと自覚しています。なので、医療連携が大切なのです。助産院での出産を希望する妊婦さんについて毎月行う病院とのカンファレンスで医師と意見交換し、できるだけ自然に・本人の意志を尊重しながら助産院でのお産ができるか判断しお産の時を迎えます。そこまでしても、助産院では産むことができなかったお産もあります。そんな時は無事に出産が終了できるよう早めに病院に転院していただいたり分娩中に緊急搬送したりしますが、その時こそ病院と妊娠中から連携していたことが役立ちます。

これを読んでくださってる皆様は無介助分娩を希望する方ではないと思います。しかし、自然分娩には興味があるのではないでしょうか?

日本は世界に誇る周産期死亡率の低い国です。それは、医療が発達したからです。その医療の恩恵と日本の助産師の技術や知恵や産婆の時代から受け継いできたものの両方を併せた場所が助産院であるべきだと思うのです。それがおしか助産院なりの安全なのです。

あなたが産もうとしているところは、いかがでしょうか?